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2020.4.10(金)

トラスコ中山
7年ぶりに基幹システムをリニューアル。業務の自動化加速で、サービスを向上

トラスコ中山(社長中山哲也氏)は今年1月、約7年ぶりに基幹システム「パラダイス」をリニューアルした。17年12月のキックオフから丸2年をかけ、約150人(パートナー企業も含む)が13テーマの実現に向け取り組んだという。AIによる見積もりの自動化や、“置き工具”による究極の即納を実現する「MROストッカー」など画期的な新機能もテーマのひとつ。これらにより、経営のスピードアップやサービスの強化を図る考えだ。このプロジェクトの中心メンバーの一人である鎌倉貴行情報システム部システム管理課長に話を聞いた。

見積り、特価計算を自動で即回答。仕入先連携1481社

「POLARIO」のメニュー画面
受発注に関してはIT化が進んでいる同社でも、得意先からの見積り依頼に関しては今まで多くが社員による手動回答だった。「このうち7割超は品番登録のある商品のため、AIで自動回答が可能と考えました。そうすれば、営業担当者は顧客への訪問やより良い提案の作成など本来すべき仕事にもっと時間を割けるようになります。また、見積もりを瞬時に提供できるので、お客様にもメリットがあります」と言い、目的はサービスの向上であると強調する。

同社の商品検索・発注サイト「トラスコオレンジブック.Com」経由以外の依頼や、一定額を超える高額商品については従来通り手動見積りを併用する。

また、同サイト経由であっても取寄せ品かつ品番登録がない場合は、今回のリニューアルで導入した仕入先との業務連携システム「POLARIO(ポラリオ)」が活躍する。見積もり対応のほか、在庫連携、発注処理、納期回答、送り状ナンバー連携などの機能を持つ。同社の全国の事業所とのやり取りを一元化するため仕入先の利便性が向上し、パラダイスと連携しているため得意先への見積回答スピードが格段に上がる。

ポラリオと連携する仕入先は20年3月現在で1481社、ユーザー数は約1万。
特価対応についても同様で、従来は個々の営業判断で価格を算出し、手作業で特価登録を行っていたが、新パラダイスには過去の受注実績や見積り成約/失注実績を活用して最適な価格を自動計算する機能を持たせた。
「過去1年間の受注傾向から価格を判断する仕組みにしています。自動見積もりもこの仕組みで算出しており、価格算出の精度とスピードの向上を実現しています」

究極の即納「MROストッカー」 年内100ユーザーめざす

「MROストッカー」
スマホでバーコードを撮影するだけで補充分を自動発注
“置き薬ならぬ「置き工具”“リードタイムゼロで究極の即納を実現”といった言葉で表現される新サービスの「MROストッカー」。昨年からアナログ版という形で試験的にスタートしていたが、今年1月からスマートフォンを利用しての本サービスが始まった。

仕組みはいたって簡単で、工場等の現場に同社の資産として商品棚(ストッカー)を設置し、そこから作業者が品物を取り出す際に備え付けのスマートフォンで商品のバーコードを撮影、1日1回まとめてパラダイスに出荷情報が送信され、自動的に補充分が発注されるというもの。販売店は使った分だけ納品し、ユーザーは使った分だけ支払えばよい。商品棚は既存のものでもOK。適正在庫は随時変更可能で、商品も現場のニーズによって選択できる。

「ユーザー様は、発注の手間やお店に買いに行く手間がなくなるだけでなく、先読みをして在庫が足りるかを心配しなくて済むようになります。また、高額商品なら資産化しないといけませんが、それも不要になります」
3月末現在で10か所に設置済み+。「なかには大手ユーザー様でのご採用もあります。まだまだ黎明期ですが、今後育てていきたい事業です」と言い、年内に100か所の設置をめざしている。
プロジェクトメンバー(東京)
プロジェクトメンバー(大阪)

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