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2020.3.3(火)

大阪市水道局
民間委託で管路更新を倍速化。1800kmを16年間で完了へ

大阪市水道局はこのほど、改正水道法に基づく水道施設運営権制度を活用し、配水管更新事業全般を民間事業者に委ねる「大阪市水道PFI管路更新事業等実施方針(案)」を公表した。老朽した配水管約1800kmの更新を、従来比ほぼ倍速となる16年間での完了をめざす。これにより、事業費縮減も見込む。

大阪市は、高度成長期に急速な管路網形成を行った結果、1970年代で水道管敷設率が約9割にのぼり、これらが今、法定耐用年数40年を超える「老朽管」となっている。このため、大阪市の老朽管率は大都市平均の約18%を大きく上回る約47%と突出して高く、発生が確実視されている南海トラフ巨大地震に備える意味でも、老朽管の早期更新・耐震化が喫緊の課題となっている。

PFIとは、公共施設等の建設、維持管理、運営等に民間の資金、経営能力、技術的能力を活用する手法。同案は、市民に水道料金の値上げを強いることなく、PFI活用で現状の管路更新ペースを大幅に引き上げ、断水リスクの低い耐震管路網の構築を強力に推進することを目的としている。

現行体制では25〜30年を要するところ、PFIにより16年に短縮する計画。また、運営権導入によるシステム改修費等のコスト増はあるものの、まとめ発注による間接経費や資材費の圧縮、公共調達ルールによらない柔軟な設計・契約による人件費等の圧縮が図れ、事業費総額は約10・5%縮減できるという。

業者の募集(今年10月予定)は公募型プロポーザル方式により行い、大阪市PFI事業検討会議委員(座長・佐野修久大阪市立大学大学院都市経営研究科教授)の意見を聴取しながら優先交渉権者を選定、22年度の事業開始をめざす。事業が完了する37年度末には老朽化率34%を計画している。

大阪市では過去に水道事業の民営化を企てたが、17年の議会で廃案になった経緯がある。

大阪市作成資料 老朽管率の大都市比較はこちら

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