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2020.2.7(金)

伊東電機
国際物流総合展2020で初披露。オーダー集品を自動化、処理スピードはアーム式ロボットの25倍

「HSD-10K」およびイノベーションセンターのオープン
発表する伊東社長
1ユニット(10ディスペンサー)で最大20アイテムをセット
3ユニットから成るデモ機で実演
左右のディスペンサーからオーダー毎に高速でトレイに投入
ディスペンサー下のコンベヤ
人が通れるスペースを設け、メンテナンスもしやすい
伊東電機(社長伊東徹弥氏)は2月4日、同社東山第二工場内に新設した「伊東電機グループ本部イノベーションセンター」で、オーダーピッキング作業を自動化し、高速で処理するシステム「HSD-10K」を報道陣に発表した。19日から開催の「国際物流総合展2020」で初披露し、商談を開始する。

ネット通販の急拡大と労働人口の減少が重なり、物流センターは今、危機的な人手不足に陥っている。このような中、同社は「物流センター作業の7〜8割を占めるピッキング作業の自動化こそ人手不足を解消し、センターの生産性を向上させ、さらには働き方改革にも貢献する」と考え、今回の新製品を開発した。

一昨年に発売した「TAPS」が1万アイテム以上を扱う物流センターをターゲットに、総量ピッキングからオーダー集品までを自動化したシステムであるのに対し、HSD-10Kのターゲットは100〜1000アイテムを扱う小中規模の物流センター。機能もシンプルにオーダー集品に特化した。日用雑貨、ドライ食品、医薬品、化粧品等を扱うネット通販市場やコンビニエンス市場での需要を見込む。

アイテムをセットするディスペンサーを、コンベヤ上を跨ぐようにA字型に配置。コンベヤとディスペンサーを同期させ、トレイが通過するタイミングに合わせてオーダー毎のピッキングおよび検品作業を高速に行い、アイテム情報とともに搬送する。同社のコア技術であるMDR(DCパワーモーラ)とオリジナル制御技術の融合がこれを可能にする。

処理能力は1時間当たり最大1万ピースで、一般的なアーム式ロボットの25倍のスピードを誇る。また、装置自身の動きは極力小さくしてアイテムだけを動かすため、人との協働において安全性が高い。さらに、メンテナンス性にも配慮し、ディスペンサー下のコンベヤには人が一人入れる隙間を設けた。

セットできる商品サイズは、長さ40〜220mm×幅20〜110mm×高さ12〜100mm(筒形の場合は、長さ40〜220mm×直径30〜75mm)。1ユニット(10ディスペンサー)で最大20アイテムに対応する。ニーズに応じて拡張でき、例えば1日2万ピースを出荷する物流センターの場合、約17人分の作業を自動化・省人化でき、初期投資(約9000万円)は2年内に回収できるという。

伊東社長は、「HSD-10Kをはじめ、当社のMDR式マテハンは拡張性が高く、高速処理を特長とし、このようなコンベヤシステムは今までになかった。国際物流展で是非ご確認いただきたい」とPR。今回発表したHSD-10KやTAPSといったMDR式マテハンのシステム販売に注力しながら、22年度の連結売上高200億円(18年度の1・8倍)を中期目標に掲げている。

◇  ◇  ◇
同日は、「伊東電機グループ本部イノベーションセンター」のお披露目も兼ねた。
従来のショールームの2倍に相当する約1000平方メートルを確保。HSD-10Kをはじめ、最新のMDR式マテハンシステムの数々を展示し、実際の操作・動作を体感してもらうとともに搬送テストや検証にも応じ、具体的な課題解決の相談の場とする。また、工場見学、勉強会、セミナーでも活用し、年間150社、1000名以上の利用を見込む。

階上には開発技術本部があり、「新商品をすぐにお客様に確認していただく流れをつくっていきたい。簡単に移動できる点も当社商品の特長で、現場のニーズに応えるもの。新商品を投入するごとにレイアウトがどんどん変わるところもPRしていく」(伊東社長)。

さらに伊東社長は「よりお客様に近いところで当社商品を紹介していく」とし、将来的に政令指定都市20市にテクニカルショールーム「テックセンター」を設置する構想も発表した。

まず今年3月に栃木県小山市に設置する予定。海外ではすでに、米国・ミシガン州およびオランダ・アムステルダムに設置済みで、イノベーションセンターから各テックセンターへ最新の情報を発信し、それぞれの市場でMDR式マテハンのソリューションを広めていく考え。

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