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2014年1月13日
憚る事勿れ、靖国参拝。中国、口先介入から実効支配へ
内閣発足から1年となった昨年末の12月26日、安倍晋三首相は靖国神社を参拝した。即座に、反日姿勢を強める中国は「安倍氏が首相である限り、中日関係の改善は難しくなった」と反発し、有史1000年の中国冊封の歴史に置かれ、中国との歩調を合わせたい韓国は、「日韓首脳会談の開催は期待し難くなった」と非難した。日本のマスコミも電撃参拝に大きく動揺し、あたかも安倍首相が国益を損じる行為を犯したかのような懸念を一斉に報じた。

だが、しかしである。中韓の両国からかかる非難を受ける云われは些かもない。中国は日本領海に侵入し尖閣諸島に攻め入る姿勢を愈々高めている。尖閣問題では2012年9月、多くの日系企業が中国人民による徹底的な焼打ちに遭ったことは記憶に新しい。また、韓国は1952年に日本領土の竹島を不法占拠して今日に至る。あろうことか、李明博前大統領が落ち目の支持率回復を狙って自ら竹島に不法侵入する事件もあった。

さらに、中国は習近平主席が誕生するや否や、日米同盟に楔を打ち込み日本を孤立させるべく中米首脳会談を画策し、かつ海軍の増強を加速させ、日本などの周辺諸国に脅威をもたらした。韓国は、朴クネ大統領が政権就任直後から中国や米国、西欧、アジア諸国を巡って、日本に対する告げ口外交を執拗に続けた。また、根拠なき「慰安婦像」の設置を米国各地に拡大する運動を行い、米国世論を惑わせ日本を貶めている。

加害者は中国であり韓国であるのに、突如、ある時より、その2国から被害者の日本は靖国参拝に云われなき難癖をつけられてきた。中国とは1972年の日中共同声明に基づき1978年に発効した日中平和友好条約があり、韓国とは1965年に調印された日韓基本条約があり、相互の主権尊重・内政不干渉を謳っているのに、何ゆえ、中韓は靖国参拝に口を挿むのか。

古へ、より、「敵国外患なきものは、国つねに亡ばす」と云われるが、1951年9月のサンフランシスコ講和条約締結後、日米安全保障条約によって安全を全身に受けて守られてきた日本は、法治国家ならざる国の隣に位置しながら、無防備のまま今日に至った。そのため、ある日突然これらの国々から文句を言われればすぐ心づけを示す、と云う卑下外交が常態化した。風見鶏宰相の中曽根康弘首相は、中国の口先介入(韓国も便乗)を受けてそれまで踏襲した靖国参拝を1986年以降取り止めた。その後、10年ぶりに橋本竜太郎首相が1996年に参拝したが、次年から取り止めた。そして、小泉純一郎首相が2001年から2006年の6年連続で靖国参拝を遂行した際には、激しい反日デモが繰り返された。その後、6人の首相が誕生したが、いずれも参拝はなかった。かかる右顧左眄ほど国の危うさを晒すものはない。

中国の靖国問題が中国の政治的思惑(韓国も同じ)によるものであることは明白だ。しかも、日本叩きの有効な手段となれば、永久に使ってくるに違いない。祖国に殉じた英霊に敬意を表し祈りを捧げることに何の問題があろう筈もないのに、国の長が他国の言い掛かりすら跳ね除けない、情けなさはもういい加減にしなくてはならない。今回の安倍首相の靖国参拝は、国は自分で守らなくてはならない、と云う日本の強い国家意思を示すものであった。

米国は、安倍首相の靖国参拝について「失望した」とのコメントを出した。後に、靖国参拝そのものではなく、中韓との緊張を高めたことに失望した、とのコメントを出した。つまり中韓へのリップサービスであった。米国の声明を受けて、たちまちロシアや欧州が相次いで日本を非難した。米国は自分が放ったオウンゴールの痛みを悔いているのではないか。

然れども日米同盟は益々深化が必要だ。かかる隙間風があっても、日本が独自で国を防衛する気概を持たなくては、日米同盟は機能しない。政府は世界に靖国参拝の心をきちんと説明し、憚ることなくいつでも靖国神社を参拝し、靖国問題なる外交カードを無力化することだ。これを以て、やっと日本は経済だけでなく物心ともに再興を果たし得るわけだ。

然るに中国は、口先介入から、東シナ海・南シナ海の島嶼侵略、防空識別圏の設定とその拡大、さらに南シナ海条例実施(南シナ海で操業する外国の漁船などに中国政府の許可を得ることの義務付け)へと、領土・領空・領海の実効支配に向ける戦略に面舵を切った。年明け早々、フィリッピン、ベトナムなどの東南アジア諸国は怒りを露わにし、また、1月6日の日印国防省会議、1月9日の日仏外務・防衛閣僚協議は、現実となった中国の脅威に対する防衛協力を強化する声明を発表した。韓国は昨年末の世論調査で、国民の6割が日本との関係改善に朴大統領が積極的に取り組み首脳会談を開くべきだ、と望んでいることが判明した。

中国の覇権に対峙する日本は、しっかりとモノ言う外交を展開し、日米同盟を基軸に東南アジア諸国を初め世界の国々との一層の防衛連携を急がなくてはならない。
以上

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