商工経済新聞社 Home 機械新聞はこちら 管材新聞はこちら
Information
2019.2.12(火)

近畿経済産業局
マグネシウム合金による軽量化開発推進へ。ネットワークづくりをサポート

木ノ本伸線などが試作したマグネシウム合金製
高速鉄道車両の部分構体(NEDO事業)
近畿経済産業局は、地域中核企業創出・支援事業の一環としてマグネシウム合金によるものづくりネットワークの形成を進めている。2月5日、大阪市内で活動報告会を開催し約70名が参集した。

マグネシウムは、構造用金属材料のなかで最も軽量(アルミニウムの約3分の2)なうえ、比強度・比剛性、振動吸収性、切削性などが高くてリサイクル性も良く、さらに資源も豊富にあることから、車体の軽量化を進める輸送機器では、マグネシウム合金が炭素繊維とともに次世代軽量化素材として有望視されている。

世界のマグネシウム需要は今後年率5%増で推移し、なかでも自動車向けは20年後には現在の約2倍の60万トン市場になると予測されている。
省エネ化を進める欧州の自動車メーカーは大型部品にマグネシウム合金を積極的に採用、マグネシウムを重要金属と位置づけて増産に踏み切るもようだ。

この分野では世界に後れをとっている日本だが、自動車のステアリングホイールやシリンダーヘッドカバー等で“マグネ化”が徐々に進んでいるほか、各地で新幹線の胴体、航空機、医療機器、自動車関連構造部材等への適用をめざした開発プロジェクトが立ち上がっている。同報告会では3社が事例を発表した。

難燃性マグネシウム合金の伸線・引抜加工を得意とする木ノ本伸線(大阪府東大阪市)ではこれまでにマグネシウム合金のTIG溶接棒および同MIG溶接ワイヤの開発プロジェクトに参加、両製品の販売につなげている。現在は高速鉄道車両用腰掛けフレームを中小企業の連携で開発中。「5年後くらいには実用化したい」(上田光二・同社理事)としている。

標準品で約530種あるアルミニウム合金に対し、マグネシウム合金はまだ26種に過ぎず、“発展途上の材料”。「ここ何十年か軽量化の主流はアルミが続くだろうが、素材の特徴を踏まえた加工をすれば、アルミで可能な加工はマグネシウム合金で充分対応できる。今後いろいろな材料を開発しながらマーケットも開発しないといけない」と日本マグネシウム協会の小原久専務理事は強調した。

このサイトに記載されている記事・写真の無断転載を禁じます。サイトの著作権は商工経済新聞社に帰属します。