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2017.4.28(金)

CIMT2017第2弾
中国での工作機械受注、急回復

アマダ
BIG DAISHOWA
NTツール
ジェイテクト
DMG森精機
中国での工作機械の受注は急回復の傾向にある。
放電加工機も昨年後半から需要環境が改善、今年に入り、納期対応が厳しくなってきているとの話もある。ソディックは中国での生産能力以上の受注を抱え、三菱電機は大連工場の増強を進め、月産110台から170台に引き上げる。

一方、厳しいのがレーザ加工機だ。CO2レーザでは機械組付、発振器調整など高度技術が求められ、日本や欧州メーカーが強さを発揮したが、ファイバ―レーザの登場以降、状況が一変。中国のレーザ加工機市場は切断・溶接用だけでも1万数千台規模と言われ、その多くを中国のローカルメーカーが提供する。

今回のCIMTでも30社近い中国レーザ加工機メーカーが出展しPR。性能・機能面で疑問符の付く機種も多いが、価格は日本製が5000万円超の機種が多い中、単なる薄板切断用で1・5kW発振器を搭載した機種は、10分の1の500万円を切る機械もある。このため、国内トップのアマダでもシェアの確保は難しいという。

【アマダの取り組み】
IPG社の発振器が市場を占有する中、アマダは自社開発のファイバ―レーザ発振器を搭載、独自技術の積み重ねで切断性能、精度、スピードを追求する。現在2kW、3kWの発振器を開発、最大9kWの能力を実現する。また、同社の技術ポイントとなるのが世界初の可変式集光システム。レーザ光を加工条件に合わせ自動変更するビームコントロールは、異なる板厚材に対しビーム形状を自動で調整、最適径・光量で切断する。

CIMTでは同システム搭載の「ENSIS3015AJ」を出展、発振器を含めたトータルで提案して差別化をアピールした。この他、アマダIoTによるユーザーサポートも紹介。工場の様子、加工実績、物の流れを全自動で可視化する知能化工場(V‐Factory)や新CAMソフト・VPSS‐3i、業種別の技術満載の加工サンプルを会場に多数展示し、エンジニアリングのアマダをアピールした。

【周辺機器・刃具動向】
BIG DAISHOWAの取り組みは「ユーザー・販売店教育」。CIMTではボーリングホルダ、次世代ハイドロチャック、最適締め付けでトルク管理できるコレットホルダをアピール。中国の現場では締め付け過ぎによる工具破損、刃先振れによる精度不良が多いという。最適トルクでの締め付けと管理により加工ミスを減らす。各地営業所で勉強会やメンテ講習会を実施し、高機能商品の拡販に繋げる構えだ。

エヌティーツールは、ツールプリセッタ「AOTP」と「SOTP」、高精度・高剛性ハイドロチャック「オメガPHC・H型」をアピール。プリセッタは中国市場でも需要が拡大、シンプルタイプ「SOTP」でローカルユーザーも含め拡販を進める。高把握力のオメガは、高剛性、高い振動吸収効果が粗加工面を向上、次工程の負荷やゼロカットを低減し、サイクルタイムを短縮する。

【機械メーカー各社、中国生産を増強】
モバイル、自動車、建機、鉄道インフラ向けに需要が拡大する中国の工作機械受注。今年は前年比10%増の見方も。中国政府が掲げる「中国製造2025」によるITや省エネ、ロボット、航空機などの重点産業分野の強化も回復を後押しする。工作機械メーカーは、中国での生産、販売体制の強化に乗り出した。

ヤマザキマザックは、旋盤・MCを生産する2工場の設備を増強。今秋には現在の月産300台を360台に拡大し、翌18年には400台も検討する。大連工場ではファイバ―レーザの生産を始め、コスト対応を図る。

オークマは、合弁の北一大隈の生産増強、代理店の充実を進め、3年以内に販売台数を倍増させる。生産は、今年中に60台から80台に高める。

ジェイテクトは、大連工場で生産する立形MC「e640V」が好調で、既に年内の受注を抱える。そのため、現在の月産6台を早期に増強する。

DMG森精機は中国での生産を集約した天津工場が能力の月産30台を超える受注を抱え、人員増員、増産を検討する。

三菱電機は、放電加工機の生産を5月までに月産170台(現110台)とし、CNC装置も中国向けを1・5倍に増やす。

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